お肉がお店に並ぶまで


生体取引から、枝肉、部分肉取引へ
食肉の流通は、1960年代までは小売業者や卸売業者が生産者から生きたままの家畜を買って、と畜解体する「生体取引」でした。現在は、牛肉、豚肉については中央卸売市場の開設や農協などの生産者団体の設立が進み、より合理的な方法である「枝肉取引」が主流になりました。
「枝肉」は、と畜された肉牛や肉豚から血液や皮、頭部、内臓などを除去したものを、中心線に沿って2分割したもの。さらに枝肉を部位別に分割して、余分な脂肪や骨をカットしたものを、「部分肉」(カット肉)と呼びます。この部分肉取引は、「部分肉取引規格」により行われ、年々増加しています。この取引のメリットは、流通の合理化と製造コストや輸送コストの削減にあります。
鶏肉も、生体取引から解体品(部分肉)の取引に主流が移ったのは同様です。現在、鶏肉流通の98%以上を占めているのがブロイラーで、その約93%が解体品として流通しています。大量生産、大量流通するブロイラーの特性と、食鶏処理場に解体ラインが設けられたことから可能になりました。
さらに部分肉は、小売店や食肉センターによって薄切りやひき肉など、消費者の用途に合わせカットして販売されます。
鶏肉以外にも拡大するインテグレーション
牛肉、豚肉は中央卸売市場で取引され、「セリ」には販売業者、生産者らが立会い、市場価格は毎日公表されます。鶏肉の取引は、市場外流通であるインテグレーションによる流通が主流です。取引にあたっては、牛肉と豚肉は(社)日本食肉格付協会が定めている格付けに、鶏肉は食鶏取引規格に基づき行われます。
インテグレーションとは、総合商社などが中心となり、直営農場を経営したり、大手スーパーと直接販売契約を結び、経営の一部または全部を系列化し、統合することです。統合して流通を行なう業者をインテグレーターといいいます。
インテグレーターは、飼育農家と販売協定を結び、素びなや飼料を供給、代わりに成長した食鶏を引き取り、飼料代や素びなの代金などを差し引いた上で出荷代金を支払い、引き取ったブロイラーを、食肉小売店などに直接売ります。生産者を雇用して直営の巨大システム農場を経営しているインテグレーターもあります。近年、豚肉でもインテグレーションによって、豚生産農場が大型化されることが多くなりました。肉用牛でも、スーパーの直営農場があります。