輸入食肉がお店に並ぶまで

牛肉の輸入量は、平成3年に輸入が完全自由化されて以来、急増しています。
平成14年度の牛肉の輸入量は約76万3000トンで、流通量に占める割合は57%にのぼります。輸入牛肉のシェアは、アメリカとオーストラリアがほぼ二分しています。
豚肉の輸入量も、加工用や外食用などの需要の伸びで、増加傾向にあります。平成14年度の豚肉の輸入量は約110万1000トンで、流通量に占める割合は47%。輸入国はアメリカがトップです。
国内の鶏肉流通量に占める輸入量は、平成14年度で約35%です。しかし、安価な労働賃金を背景にアジア、ブラジルなどから、日本のニーズに合わせて処理された鶏肉の輸入が、増加傾向にあります。この海外からの輸入にも、日本の商社や食肉メーカーによるインテグレーション(流通体制の統合)が行われています。シェアのトップはブラジルで45%、タイ、アメリカと続きます。平成14年度の輸入量は約66万2000トンです。
輸入形式のほとんどはチルドとフローズン
食肉の輸入形態は、平成15年度の貿易統計によれば、冷蔵(チルド)と冷凍(フローズン)の部分肉がほとんどです。
牛肉は、オーストラリア産の約51%がチルド、アメリカ産は約56%がフローズンです。注目されているのは、「エージドビーフ」という保存輸送方法。これは、外国の産地あるいは船内で輸送中に熟成させた後、冷凍したもの。長期保存が可能で、しかも熟成されているため日本人好みの味になり、今後も輸入量が増加されると予想されます。
豚肉については、デンマーク産は100%近く、アメリカ産は約45%がフローズンです。
鶏肉は、部分肉のフローズンがほとんどですが、焼き鳥、チキンナゲットなどの鶏肉調整品の輸入が、タイ、中国から伸びています。
輸入牛肉の価格は、関税率で調整されますが、輸入量が一定基準量を超えた場合には、国産食肉保護のためセーフガード措置(緊急措置)が導入され、輸入価格が一時的に引き上げられるようになっています。反対に、家畜の伝染病などの発生で、輸入量が減少した場合には、消費者価格の安定をはかるために関税の減免措置が取られることがあります。