激減した脳卒中死の理由は?

脳卒中体質のラットの餌による脳卒中発症率のちがい
脳卒中体質のラットの餌による脳卒中発症率のちがい

循環器疾患の減少が長寿社会を実現

脳卒中は、何らかの原因で脳の血管が壊死状態になり、そこに高い血圧が加わって血管が破裂してしまうことによって起こります。原因の一つとなる脳梗塞は、脳の血管が詰まる病気で、脳の奥深いところで発生するものと脳表面の広いところで発生するものとの2種類があります。

日本人に多いのは、奥深いところで発生するタイプで、表面の広いところで発生するタイプは欧米に多くみられる傾向にあります。また、心臓に栄養と酸素を送る冠動脈という血管が詰まると、心筋梗塞が起こります。

これらを総称して、循環器疾患と呼んでいますが、日本がいわゆる長寿国になったのは、こうした循環器疾患による死亡率が、きわめて低いことが理由としてあげられています。とくに、脳卒中による死亡率が激減したことは、長寿ニッポンの下支えとなりました。

脳卒中体質のラットは、なぜ長生きできたか

脳卒中の原因となるのは、高血圧です。ところが、タンパク質を十分に摂ることで、高血圧を予防できることが、「脳卒中体質のラット」を用いた動物実験の結果、明らかにされています。

このラットは、放っておいてもほぼ100%の確率で脳卒中になる体質を持ちます。低タンパク質高塩分の餌で飼育すると、ごく短期間で重症の高血圧になり、100%が早い時期に脳卒中で死んでしまいました。これに対し、十分なタンパク質と食塩を含む餌では、発症率が10%と激減、さらに驚くことに、高タンパク質の餌だけで飼育すると、発病しないまま血圧を正常に保って長生きしました。

人は血管から老いる、といわれますが、そんな中でもお肉、卵、牛乳、乳製品に豊富に含まれる動物性タンパク質を摂ることが、いかに重要かがわかる実験データですね。

血管を強くする、という意味で注目されるのは「卵」です。強い血管を造るためには、意外なようですがコレステロール、リン脂質が必要です。