ちゃんとわけあり、風邪に卵酒

痰切り、鼻づまり解消に卵白のリゾチーム

風邪の引き始めを治すには卵酒、とよくいわれますね。古くから伝えられてきたこの風邪退治の知恵は、科学的な分析が行われた結果、私たちの体に効果があることが解明されました。

卵白に含まれるリゾチームの細菌を殺す作用と、日本酒の体を温めながら熟睡できる作用とが結びついて、風邪を治してくれるのです。昔の人の知恵には、今さらながら感心させられますね。

卵白の中には、リゾチームという酵素が0.3~0.4%含まれており、細菌の細胞壁を分解し、殺してしまうという特徴を持ちます。1945年に、卵白から結晶を取り出す方法が発見されて以来、医薬品として注目され、主にヨーロッパで研究が進められてきました。

このリゾチームから開発されたのが、塩化リゾチーム。そういえば、市販の風邪薬の成分表に、この名前があることをご存じの方もいらっしゃるかもしれませんね。熱、悪寒など、風邪には様々な症状がありますが、リゾチームの働きは、細菌を殺して粘液の排出を促し、痰や鼻汁を体外に出してくれること。つまり、痰を切ったり鼻づまりをスキッと解消し、呼吸を楽にすることで本領を発揮、というわけです。

とろ~りと仕上げるのが作り方のコツ

卵酒に欠かせないもう一つの主役は、日本酒。適量の日本酒を飲むことで、私たちは熟睡できます。寒い日には体を温めてもくれます。卵のリゾチームと良質タンパク質、そして日本酒の特質が一体となること。これが、風邪の引きはじめには卵酒、という理由でした。

さて、卵酒の効果はわかっていても「どうやって作るの?」ということになると、意外にご存じない方が多いようです。正しい卵酒の作り方は

1.日本酒1カップを熱燗よりやや熱めに燗をつける。

2.全卵1個を良くかき混ぜ、砂糖小さじ1~2杯を加える。

3.1の熱燗を2に少しずつ垂らしながらのばすように混ぜ合わせる。

4.3にほどよい燗をつけて完成。

とろ~りとした感じに仕上げるのがコツで、急いで作ると「かき卵」になってしまいます。愛情込めて、じっくり作りたいですね。