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Q&A
 
Q&A

★牛乳について
Q:牛乳はいつまでおいしく飲めるのでしょうか?
A:牛乳パックの上部に表示されている「品質保持期限」は、新鮮さの保証期限です。開封前ならば、10℃以下の冷蔵保存で品質保持期限内はおいしく飲めます。ですが開封後は、できるだけ早く飲むようにしましょう。
  飲み残しの牛乳を冷蔵庫に入れておく場合、牛乳パックの開け口をクリップや洗濯ばさみなどではさんでおけば、他の食物のにおいが移るのを防げます。 しかし、うっかり日が経ってしまった牛乳は、
1.外観上、凝固していないか
2.においが異常がないか
3.なんとなく色がついたように見えないか
4.口に含んでみて、酸味・苦味がないか
5.煮沸してみて、凝固しないか
  をチェックして変質を見分けます。

Q:スーパーなどで売っている牛乳は水で薄められているのですか?
A:牛乳は「乳等省令」により、生乳以外の原料を使用することが禁じられています。しかし、加工乳や乳飲料は、牛乳と同じに成分を調整すれば良いので、原料の脱脂粉乳やバターを還元するのに水を加えるものもあります。

Q:低温殺菌牛乳はどうして商品が少ないのですか?
A:一般的な牛乳より殺菌温度が低い(62〜65度で30分)ので、より生乳に近いかわりに、品質保持期限が短いのです。また、処理時間がかかるため、大量生産が難しく、品薄になりがちです。

Q:ロングライフ牛乳はどうして長もちするのですか?
A:通常の牛乳より高い温度(140〜150度)で滅菌処理をして、生乳中のすべての細菌を殺し、特殊加工された容器に無菌状態で充填しているからです。ただし開封後は普通の牛乳と扱いは同じです。

Q:牛乳をスープなどに利用すると固まってしまうことがあるけど?
A:牛乳中のタンパク質が加熱により凝固して分離するためです。口当たりはざらざらしますが、それ以外、品質的に劣ることはありません。牛乳を加えたら長く煮立てないこと。また、小麦粉などでとろみをつけてから牛乳を加えると、分離しにくくなります。

★チーズについて
Q:ナチュラルチーズはどう選べばよいでしょう?
A:フレッシュタイプ(カッテージチーズなど)は、品質保持期限を確認して、できるだけ新しいものを選びます。
  白カビタイプ(カマンベールチーズなど)は、未熟なものは中心部がかたいですが、中心部を指で軽く押したときに弾力が感じられるのが一番おいしい熟成状態といわれます。
  青カビタイプ(ブルーチーズなど)は、切り口がなめらかで、青カビが均一に入った美しいマーブル模様を描いているものが良いです。
  セミハードタイプ(ゴーダチーズなど)、ハードタイプ(チェダーチーズ、エダムチーズなど)は、切り口につやと張りがあり、くすみがなくて色がきれいなものを選ぶと良いでしょう。

Q:切り方にきまりがあるって本当ですか?
A:熟成のしかたによって切り方が異なり、1切れにすべての熟成状態が入るように切るのが基本です。
  白カビタイプ、青カビタイプのように、熟成が状態均一でないものは中心部から放射状に切ります。
  セミハードタイプ、ハードタイプは、熟成が均一なので特に切り方にきまりはありませんが、薄めに切るのが食べやすいでしょう。専用スライサーで削ったり、おろして使うのもおすすめです。

Q:ナチュラルチーズに食べ頃はありますか?
A:ナチュラルチーズは出荷されてからも熟成が進み、それぞれのタイプで食べ頃があります。
  フレッシュタイプは、文字どおりフレッシュさが身上なので、製造日に近いほどによいのです。
  白カビタイプは、製造日から3〜4週間ほどが目安。強いアンモニア臭のするものは熟成しすぎです。外皮を除いて料理に使うときは熟成が浅いほうが皮がむきやすいです。
  セミハードタイプ、ハードタイプは、熟成がゆっくりと均一に進むため、食べごろの期間は長いのです。一般に食べ頃のものが店頭に置かれています。
  ブルーチーズなどの青カビタイプは、チーズの種類によって製造後3か月ぐらいから6か月ぐらいのものまでさまざま。作るときに、塩を外側からすり込むので若いうちは中心部に近いほど塩味が薄く、熟成が進むと均一になります。

Q:ナチュラルチーズをそのまま食べる時は冷やした方がよいのでしょうか?
A:本来の風味を味わうために、「おいしく食べる温度」があります。保存には低温が望ましいのがほとんどですが、食べるときは15〜16℃ぐらいにするのが適当です。
  ただし、クリームチーズやモッツァレラチーズなどのフレッシュタイプはこの限りではなく、冷えていたほうがおいしいものです。個人の好みもあるので、食べる機会を重ね、自分の好みの温度をみつけると良いでしょう。

Q:ナチュラルチーズは封を開けてからどのくらいもつものですか?
A:水分が多いほど日もちしにくのは他の食品と同じです。
  水分の多いフレッシュタイプは、開封後は1週間ほどしかもちません。他のタイプは乾燥さえ防げば、2〜3週間はもちます。うっかりして乾燥させてしまっても、おろしてカレーやシチューに加えたり、コロッケの中味に入れたりして、無駄なくおいしく食べましょう。

Q:保存はどうすればいいですか?
A:フレッシュタイプは、入っていた容器のまま、ふたをきちんと閉めて冷蔵庫へ。
  白カビタイプや青カビタイプは、切り口をラップフィルムでおおい、さらに密封容器に入れて冷蔵庫の野菜室に入れます。湿気を補うため、密封容器にパセリ(2〜3枝)やレタス(1〜2枚)などの野菜をいっしょに入れたり、ぬらした紙タオルをかけたりするとなおよいでしょう。
  セミハードタイプ、ハードタイプは、白カビタイプと同様にしますが、カビが生えやすいので、全体をブランデーやウイスキーなどでふいてからラップフィルムで包むと良いです。こうすると1〜2週間はもち、香りがついてよりおいしくなります。もしカビが少し生えても、深めに削り取れば食べられます。

Q:冷凍保存はできますか?
A:熟したカマンベールチーズや青カビタイプなどのような、やわらかいものは冷凍できます。フレッシュタイプやかたいチーズは、冷凍すると組織が変わっておいしくなくなるので冷凍には向きません。

Q:ナチュラルチーズの穴はどうしてできるのですか?
A:穴あきチーズでもっとも特徴的なのはエメンタールチーズ。これはプロピオン酸菌という乳酸菌を使って発酵させるため、発酵中に炭酸ガスを生じます。ガスが生じた跡が「チーズの目」とか、「ガスホール」と呼ばれる穴になります。この穴の大きさがだいたい揃い、きれいな丸い形をしているもの、片寄らずにチーズ全体に入っているものは発酵の状態が良く、良質だといわれています。

★バターについて
Q:バターの独特のコクと風味はどうして生まれるのですか?
A:市販のバター1箱(225g)に使われる牛乳は、200ミリリットルパックにすると約29本分。まさに、牛乳のおいしさを凝縮しているといえるでしょう。製造過程において、途中の加熱殺菌を除いてはずっと低温に保たれ、しかもまったく精製しないので、独特の風味とコクを醸しだすのです。

Q:バターはどんな料理と相性がいいのですか?
A:バター特有の風味や香りはほとんどの素材と相性が良いのです。煮物やスープに加えてコクを引きだす隠し味、サンドイッチでは、材料の水気をパンに移さないストッパー役。そして玉ねぎや辛子類と合わせると味をマイルドに仕上げる効果があります。またクッキーをサクサクと仕上げ、ケーキ生地をふっくらさせるなど、バターはいろいろな料理を引き立てています。

Q:バターを使うとパイ生地が上手にできるのはなぜ?
A:バターは10℃以下で固形状、20℃前後でやわらかく、30〜33℃では液状になるという性質を持っています。この特性を利用した好例が、幾層にも重なったパイ生地です。小麦粉をのばし、固形のバターをはさんでさらに小麦粉をのばす。熱を加えることで溶けたバターがすべて生地に吸い込まれ、あのパイ独特の繊細な層を作りだすというわけです。

Q:バターのおいしさを長く保つために、どんなことに気をつけて保存すればいいでしょう?
A:バターは生鮮食品といってもいいくらい、新鮮さがいのちです。必ず10度以下で冷蔵する、直射日光に当てない、湿気の少ない場所で保存する、周囲の匂いを吸収しやすいので刺激の強い食品とは分けて保存することが大切です。
  開封後の賞味期間はおよそ2週間が目安ですが、開封前であれば、製造後6カ月間は品質に変わりはありませんし、マイナス20度以下の冷凍庫で保存すれば、約1年間は風味を損なうことはありません。

Q:バターとマーガリンの違いは?
A:バターとマーガリンはまったく異なる素材でできており、マーガリンがコーン油などの植物油を原料とした植物性脂肪であるのに対し、バターの脂肪分は乳脂肪だけでできています。また、バターには天然のビタミンAが豊富に含まれていますが、マーガリンの原料にはもともと含まれていないので、ビタミンAを製造過程で添加しています。バターとマーガリンは同じようなものと思われがちですが、成分や性質など、両者には大きな違いがあるのです。

★ヨーグルト、クリームについて
Q:ヨーグルトの製品表示の見方を教えて下さい。
A:製品表示も乳等省令によって定められています。原材料は使用量の多いものから順に表示されるので、覚えておくと良いでしょう。さらに、ヨーグルトの原料でもある牛乳は「水分」と「固形分」に大きく分けられます。「固形分」は「乳脂肪分」と「無脂乳固形分」に分かれます。 無脂乳固形分は、タンパク質、炭水化物、ビタミン、ミネラルなどで重量に対する%で表示されます。つまり、無脂乳固形分はそのヨーグルトの栄養価を表しているといえます。
  乳脂肪分は、低脂肪ヨーグルトの場合は当然、数字は低くなります。種類別とは、乳等省令で「はっ酵乳」として定められた製品だけにつけられる名称です。

Q:「ヨーグルト」と「乳酸菌飲料」は同じものですか?
A:ちがいます。厚生省の乳等省令では、ヨーグルトは「はっ酵乳」で、「乳酸菌飲料」と区別されています。
  乳酸菌飲料は、はっ酵乳をもとにして甘味料や香料などを加えたものです。さらに無脂乳固形分と乳酸菌数の違いで、「乳製品乳酸菌飲料」と「乳酸菌飲料」に分けられ、乳製品乳酸菌飲料には乳酸菌が生きたままのものと、加熱殺菌されたものがあります。

Q:ヨーグルトの表面に水がでているけど、大丈夫?
A:ヨーグルトは乳酸菌のだす乳酸によって生乳を凝固させたもので、そのときに「ホエイ」が分離します。それが表面にでている水の正体で、乳糖や、タンパク質、ミネラル、ビタミンを含んでいます。品質が悪くなったわけではありません。

Q:冷凍保存しても、乳酸菌は生きていますか?
A:10℃以下の冷凍保存であれば、品質保持期限の日まで乳酸菌はほとんど生きており、品質も十分保たれています。

Q:忙しい朝でも手軽で効果的なヨーグルトの食べ方はありますか?
A:ビタミンCが多いキウイフルーツなどの果物、食物繊維が豊富なシリアルや全粒粉クラッカー、ビフィズス菌を増やしてくれるオリゴ糖。これらを一緒に摂るのが効果的です。ヨーグルトはほぼ完全栄養食品ですが、ビタミンCと食物繊維は含まれていませんので、他の食品でフォローするよう心がけてください。

Q:ホイップクリームとコーヒークリームの違いは?
A:クリームは大別すると、ホイップ用とコーヒー用に分かれます。ホイップ用クリームとは泡立てて、製菓のデコレーションや料理のベースなどに使う、乳脂肪分45%以上のクリーム。一方、コーヒー用クリームは乳脂肪分20〜35%の製品で、コーヒー、紅茶の香りを引き立たせ、苦味や酸味をやわらげるために用いられています。
  製造方法は、35〜50℃に温めた牛乳を遠心分離機にかけ、高脂肪クリームを取りだします。このクリームを、用途別にホイップ用、コーヒー用と一定の乳脂肪率に調整し、殺菌。そしてただちに冷却すればクリームのできあがりです。
  クリームは栄養も豊富で、脂肪やビタミンAの含有量では、牛乳をはるかに上回っているほどです。ビタミンAの場合、コーヒー用クリームで牛乳の6倍、ホイップ用ではなんと13倍にもなります。

★卵について
Q:卵の賞味期限ってどういうこと?
A:卵には、リゾチームという殺菌力のある酵素や卵黄膜というバリアーがあり、菌の増殖を防いでいます。賞味期限は、サルモネラ菌の増殖が起こらない期間をベースに決められています。そもそも、英国のハンフリー博士の研究に基づいて算出され、 卵の保存温度によって変わります。夏は短く冬は長くなります。

Q:賞味期限表示は、どう見るの?
A:表示は「包装場所」「賞味期限」「保存方法」「使用方法」でワンセット。4つの表示は、卵を安心しておいしく食べるための大切なメッセージです。
  表示は、産卵された卵を、洗卵・検卵・選別・包装・出荷するGPセンターが責任をもって行い、パック詰めなどの容器に包装される卵すべてに、この表示が適用されています。

Q:賞味期限を過ぎたら、卵は食べられないの?
A:賞味期限後は、加熱調理をしてください。賞味期限を過ぎても、食べられなくなるわけではありませんが、できるだけ早く加熱調理をして食べてください。
  ただし、ヒビ割れている卵は賞味期限内でも生食は避けましょう。加熱調理をしてから、食べてください。

Q:生みたての卵がゆで卵に向かないといいうのは?
A:アメリカには、「ゆで卵は1日おいてから作れ」ということわざがあるそうです。確かに、生みたての卵をすぐにゆでると、白身がパサパサして舌ざわりも歯ごたえも悪く、おいしくありません。また、生みたての卵は殻と白身がくっついて、うまくむけないことが多いようです。
  これは、生みたての卵の白身に炭酸ガスが多いためで、保存しているうちに殻の小さな穴から抜けていくので、日数がたつとゆで卵の味もよくなり、殻もむきやすくなります。


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