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Q&A
 
特徴生かして賢く内臓料理
 レバーは鉄分など栄養たっぷりで、からだに良いのはわかっているけれど、あのにおいが苦手というかたはいませんか。内臓は下ごしらえをきちんとすれば、においも気になりません。鶏の内臓は牛や豚のものに比べくせが少ないので、比較的食べやすいでしょう。

部位別の特徴と適した料理法
牛内臓・レバー(肝臓)
 タンパク質、鉄、ビタミンA、B2を多く含んでいます。子牛のものが上質です。いたみが早いので、鮮度の良いものを求め、その日のうちに調理します。冷水にさらして十分に血抜きをすると、くさみがやわらぎます。和風・中華風には、しょうが、ねぎ、にんにく、酒、しょうゆ、洋風には、玉ねぎ、セロリ、パセリ、ワイン、牛乳などで下味をつけて。

牛内臓・ハツ(心臓)
 独特の歯ざわりがあって、ややかたく、淡泊です。タンパク質、ビタミンB1、B2が多く含まれています。塩水に漬けてもみ洗いをし、冷水にしばらく漬けて十分に血抜きをします。薄く切り、しょうが、にんにく、ねぎ、酒、しょうゆで味をつけて網焼きに。

牛内臓・マメ(腎臓)
 ぶどうの房状で、小さなかたまりに分かれています。子牛のものが、やわらかくてくせがありません。脂肪が少なく、鉄、ビタミンB2が多く含まれています。縦半分に切って中の白い筋を除き、冷水でよく洗って水気をふいてから調理します。バター焼き、もつ焼き、みそ煮に。

牛内臓・ミノ(第一胃)
 4つある胃のうちでいちばん大きく、肉厚でかたく、白っぽい色をしています。塩をたっぷりふってもむようにしながら洗い、玉ねぎ、セロリ、ローリエ、しょうが、ねぎなどを入れてゆで、においを取ります。繊維がかたいので、筋目に直角に切り、焼き物やいため物、あえ物に。

牛内臓・センマイ(第三胃)
 文字通り、千枚のひだがあるような形をしています。特有の歯ざわりがあります。脂肪が少なく、鉄が多く含まれています。ゆでた物が売られていますが、もう一度ゆで、氷水にさらしてくさみを抜きます。もつ鍋やいため物、あえ物などに。

牛内臓・ヒモ(小腸)
 かたくて歯ごたえがあります。ゆでてぶつ切りにしたものが売られています。かたいのですが、みそ味やしょうゆ味でじっくり煮込んで味をしみ込ませると、おいしく食べられます。ねぎやごまなどの薬味を入れたたれに漬けて焼いても。

牛内臓・シマチョウ(大腸)
 ヒモに比べると厚くて太く、かたいのが特徴です。ゆでてぶつ切りにして売られています。かたいので、長時間煮る必要があります。キャベツ、にら、ねぎなどの野菜といっしょに、みそ味やしょうゆ味に煮込むとおいしく食べられます。

牛内臓・ハラミ(横隔膜)
 横隔膜の筋肉部分で、焼き肉用として出回っています。シチューやカレーなどの煮込み料理にも使います。輸入名が「アウトサイドスカート」というところから、肉の厚いものは「スカートステーキ」として用いられます。

牛内臓・サガリ(横隔膜)
 横隔膜の腰椎に接する厚い部分です。肉厚のものは、焼き肉にするのが良いでしょう。煮込み料理にも向いています。主に関東地方では、「ハラミ」と「サガリ」を分けないで、「ハラミ」ということもあります。

牛内臓・タン(舌)
 脂肪が多くて、肉質はかたく、舌先には筋っぽさがあります。表面の皮を除いて使います。かたまりのまま3〜4時間煮込むとやわらかくなり、独特の味がでます。ゆでたものをみそ漬けにしたり、薄く切って好みのソースをかけて食べます。薄切りのものは、焼き肉に。

牛内臓・テール(尾)
 皮をむいて関節ごとに切って売られています。中心部の髄にコラーゲンが多く含まれ、長時間加熱するとゼラチン化して良い味がでるので、煮込み料理に向きます。4時間以上、できれば6時間くらい煮込むとたいへんやわらかくなり、おいしく仕上がります。

牛内臓・カシラニク(頭肉)
 こめかみとほおの部分です。肉をそのまま使用するのではなく、主に食品の加工原料として利用されています。ひき肉にしてシュウマイなどの原料として利用されていましたが、最近では、ワイン漬け製品などもみられます。


豚内臓・ハツ(心臓)
 独特の歯ざわりがあり、かためです。淡泊でくせがなく、抵抗なく食べられます。ビタミンB1、B2、鉄を比較的多く含みます。血のかたまりや筋を除き、十分に血抜きをします。薄切りにしてたれに漬け、網焼きや鉄板焼きに。

豚内臓・レバー(肝臓)
 ビタミンAをたいへん多く含み、タンパク質、ビタミンB1、B2、鉄も多く含まれています。特有のくせがあります。冷水に漬け、途中で2〜3回水を取り替えて30分ほど置き、十分に血抜きをします。にんにく、しょうが、しょうゆ、玉ねぎ、牛乳などでくさみをやわらげます。

豚内臓・マメ(腎臓)
 そら豆の形に似ています。比較的くせがないので食べやすいでしょう。表面の薄い皮を除き、厚みに包丁を入れて半分に切り、中の白い筋をていねいに除きます。洗って冷水に30分ほどさらして血抜きし、しょうが、ねぎ、酒を加えた湯で4〜5分ゆで、水にさらします。もつ焼き、煮込み、あえ物などに。

豚内臓・ガツ(胃)
 くさみが少なくてくせがないので、食べやすい部位です。ゆでたものが売られています。もう一度さっとゆでこぼしてから調理します。生は、塩をふってからよくもんで洗い、玉ねぎ、ローリエ、セロリなどを加えた湯でゆでます。もつ焼き、酢の物、煮込み料理に。

豚内臓・ヒモ(小腸)
 ダイチョウといっしょに「もつ」として売られています。軽くゆでて脂肪を除いたものが売られています。ぬるま湯に漬けて脂肪やアクをきれいに除きます。煮込み料理に向きます。串にねぎやピーマンと刺し、焼き鳥風にも。

豚内臓・ダイチョウ(大腸)
 ぶつ切りにしてゆでたものが売られています。独特な歯ごたえがあります。ぬるま湯に漬け、脂肪やアクをていねいに除きます。大根、にんじん、キャベツ、にら、ねぎ、こんにゃくなどとみそ味で煮て、七味とうがらしで食べるもつ鍋が合います。

豚内臓・タン(舌)
 薄い皮は除きます。根元の方が先よりも脂肪が多く、やわらかくて良い味です。薄く切り、バター焼き、網焼き、から揚げ、フライに。丸のままゆでて煮込みやグラタンにも。ゆでて使うときは、たっぷりの沸騰湯に香味野菜と入れ、2〜3時間ゆでます。

豚内臓・トンソク(足)
 コラーゲンやエラスチンなどのタンパク質を多く含むため、長時間煮るとゼラチン質に変化してやわらかくなります。縦2つに切り、汚れを削り取ってから、1晩冷水にさらし、血抜きします。沸騰湯で1時間ゆで、さらに香味野菜を加えた湯で1〜2時間ゆでてから使います。

豚内臓・コブクロ(子宮)
 やわらかくて淡泊な味わいです。脂肪はひじょうに少なく、タンパク質は食肉部位と同じくらい含まれています。水にさらしてよくもみ洗いし、水気を切ってから調理します。ピーマン、生しいたけ、ねぎなどと網焼きにしたり、煮込みにも。


鶏内臓・きも(心臓)
 ハツと呼ばれることもあります。縦半分に切って中の血のかたまりを除き、水洗いし、冷水にしばらく漬けて血抜きをしてから調理します。串に刺し、直火で焼くと美味。揚げ物、いため物、煮物にも向きます。

鶏内臓・きも(肝臓)
 一般にはレバーと呼ばれます。タンパク質、ビタミンA、B1、B2、鉄を多く含みます。くさみが気になるようなら、冷水に30分くらい漬けて、血抜きをしてから使います。焼き鳥、揚げ物、いため物、煮物、レバーペーストに。

鶏内臓・すなぎも(筋胃)
 すなぶくろ、砂のうとも呼ばれます。くせが少なく、コリッとしたかたい歯ざわりがあります。水洗いをして水気をふき、真ん中の白っぽい部分に包丁を入れて、皮に沿ってそぎ取ります。もつ焼き、しょうが煮、から揚げ、いため物、ゆでてあえ物に。

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部位別 実用ミート・マニュアル 財団法人 日本食肉消費総合センター