地鶏とは日本の在来種の鶏を指しますが、正真正銘の地鶏はごくわずかしか残っていません。地鶏は生産性が低く高価になりがちなことから
1.在来種に外国種を交配した雑種や、在来種同士を交配したものを放し飼いなどで飼育したもの
2.ブロイラーを放し飼いにして、肥育期間を延ばして低エネルギーのエサを与えたもの
についても地域名をつけて地鶏(銘柄鶏)として売られています。
日本古来の品種には、タイから闘鶏用に輸入された「しゃも」、明治時代に交配で作られた「名古屋コーチン」、秋田名物きりたんぽに欠かせない「比内鶏」、もともと闘鶏用だった「薩摩鶏」などがあります。銘柄鶏の例は下記のとおりです。
●比内地鶏(秋田)
比内鶏は天然記念物に指定されたため、比内鶏にロードアイランドレッドを交配して作られた。
●名古屋コーチン(名古屋)
現在の名古屋コーチンは、種肉用型と同卵用型を交配したもの。
●土佐ジロー(高知)
脂肪が少なく美味でくん製に向く。土佐地鶏とロードアイランドレッドを交配して作られた。
●さつま若しゃも(九州)
九州南部地方産の薩摩鶏と白色プリマスロックを交配して作られた。出荷前に放し飼いにする。