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品質をよくする努力
食物の安全性を高めるHACCP
国産肉も輸入肉も厳しく検査!
化学物質の残留も厳しくチェック
格付けが影響する食肉の価格
分かりやすい表示で、お買い物も簡単に
上手にお買いもの、良い店と肉の選び方

生産・流通に関するQA

Q&A
 
Q&A

★食鳥検査について
Q:鶏肉用の鶏は本当に一羽ずつ検査しているの?
A:検査は3段階に分かれており、
1.ロットごとの生体検査をし、疑わしいものは一羽ずつ検査し、不都合なものは廃棄
2.羽根をとった状態で一羽づつ目で検査し、傷や出血があるなどの異常があれば廃棄
3.取りだした内臓に病変などの異常があれば廃棄
と厳しく検査を行い、安全な鶏肉のみ出荷できるようにしています。

Q:一人の獣医師で3段階すべての検査をするの?
A:一人で検査をするわけではありません。大規模な処理場の場合、食鳥処理衛生管理者の資格を持った従業員が異常をみつけたものに関して、診て判断する方法にしています。

Q:食鳥処理衛生管理者って?
A:食鳥処理場には、食鳥処理衛生管理者を置くことが厚生省令で決められています。責任を持って検査を行う他、処理に従事する従業員を監督する義務があります。資格が必要で、
1.獣医師
2.大学、もしくは専門学校で獣医学または畜産学の課程を修めて卒業した者
3.厚生大臣の指定した食鳥処理衛生管理者の養成施設において、所定の課程を修了した者
4.学校教育法第47条に規定する者または同等以上の学力があると認められた者で、食鳥処理の業務に3年以上従事し、かつ、厚生大臣の指定した講習会の課程を修了した者
となっています。

Q:野鳥も検査をするの?
A:検査をする食鳥は、消費量が多く、消費者が簡単に手に入れられるものと考えて決められており、鶏、アヒル(アイガモ、フランスガモも含む)、七面鳥が対象です。野鳥や個人で飼育されている家禽は対象外です。

Q:週末も検査をするの?
A:土日も処理している処理場では、検査員も出勤しています。安心して下さい。

Q:「朝びきどり」はいつ検査をするの?
A:「朝びきどり」は鮮度が重要なため、通常の流通形態ではまにあいません。そこで、「認定小規模食鳥処理業者」である食鳥専門小売店で生きたまま届けられた鶏を早朝、処理・加工して販売します。

Q:小規模の処理施設に不安が残りますが?
A:小規模の処理施設とは、年間の処理羽数が30万羽以下の施設で、都道府県知事の認証を受けており、さらに厳しい自主検査義務があります。
1.食鳥処理衛生管理者資格を持つ従業員を置く
2.食鳥検査と同じ3段階の検査をし、異常の有無を見分ける
3.検査結果を月ごとに都道府県知事に報告する
4.食鳥検査員(獣医師)が定期的に立ち入り検査し、指導や助言を受ける
ことになっています。「認定小規模食鳥処理業者」である食鳥専門小売店でも同様の検査をしていますので、ご安心を。

Q:食鳥検査実施以前と以後の違いは?
A:食鳥検査実施以前は、輸入品に関して日本で検査をしていない場合は輸入相手国に検査証明を求められませんでした。これが一番の大きな改善点ですが、その他、生産者や小売店などの衛生管理への考え方が改まったことも大きな点です。

Q:「合格品」と「確認済み」の違いは?
A:食鳥検査法には、検査に合格した鶏肉の表示法が特に決められていませんので、(社)日本食鳥協会が厚生省の指導のもと、自主的に作成したのがこの2つの表示です。
 「合格品」は、食鳥処理場において食鳥検査員(獣医師)が検査を行い合格したもの、「確認済み」は、「認定小規模食鳥処理業者」において食鳥衛生管理者が基準適合の確認を行ったものです。安全性の面で違いはありません。

Q:有害物質の検査はどのようにしているの?
A:有害物質残留の検査は、食鳥検査とあわせて毎日行っています。検査される鶏はロット単位で同条件に育てているため、一羽の鶏から残留が発見されると、そのロットの鶏すべてが廃棄されることになります。ですが、食鳥検査実施以後、残留はゼロの状態を維持しています。

★飼料について
Q:国産飼料と輸入飼料の差はありますか?
A:国産飼料はコストがかかるため、結果として安価な鶏肉が提供できなくなります。そのため全国の養鶏業者のほとんどが、輸入飼料使用しています。安全性に対する法律もあり、メーカーも努力していますので、国産と輸入の差はありません。

Q:国産飼料だけで飼育はできないの?
A:1キログラムの肉を作るのに約2倍の穀物を必要としますが、日本では食用とうもろこしの生産が多く、飼料用が少ないため、国産のみで肥育すると大変高いものになってしまいます。

Q:抗生物質は私たちにどのような影響を与えているのでしょうか?
A:人間でも三種混合のワクチンをうつように、鶏にも法定伝染病があります。この病気を防ぐため抗生物質を使いますが、2つの法律で規正をしています。
 まず、「薬事法」では、病気治療のため薬を用いた場合でも、治療してから一定期間は出荷してはならないという制限があります。
 さらに、「飼料の品質及び安全性に対する法律」では、飼料に入れて良い薬、量、期間が決められており、それを飼養時期に合わせて与えています。
 出荷1週間前からは、薬が一切入らない飼料で飼育してから出荷されます。飼料メーカーも、薬の入った飼料と入らないものと生産ラインを別々にするなど、相当の神経を使っています。企業それぞれが、法律で定めているよりも長い期間、無添加の飼料を与えるなどの努力をしていますので、ご安心を。

★育成・管理について
Q:養鶏場の衛生管理は徹底しているの?
A:養鶏場では出荷した後に休舎期間を設けています。平均21日間。この間、鶏舎の清掃、水洗い、消毒、乾燥等を行ってから、次の飼育に入ります。衛生的な環境を整えるのに温度、湿度、換気、埃、飲料水、害虫、ネズミ、ハエ、蚊等の駆除に努めながら生産が行われます。

★鶏肉の国産品・輸入品について
Q:鶏肉の輸入はどの国から?
A:主なところではアメリカ、中国、ブラジルなど。

Q:鶏肉の輸入国の検査制度の内容は?
A:輸入もとの国々の法律に基づき、公的な検査機関で輸出を認められている、食鳥処理加工場において日本と同じレベルの検査が行われています。合格したロットごとに証明書を添付してから、輸入が認められます。日本に着いてからも検疫所でサンプルを取り検査を行っています。

Q:国産品と輸入品とではどちらが安全ですか?
A:国産品も輸入品も安全性に関しては大差ありません。ただし輸入品は、処理した直後の肉が冷凍されて運ばれるので、熟成されておらず、味の点で少し落ちます。

Q:国産品と輸入品とで栄養的に異なりますか?
A:国産品も輸入品の違いというより飼育方法や飼料により、若干違うということが考えられます。

Q:国産品と輸入品の表示がないのですが、見分けられますか?
A:輸入品には輸入品か国名の表示を、解凍品には解凍品というように、表示することが義務づけられています。

Q:輸入品に血液がついていることがありますが大丈夫ですか?
A:放血が不十分か、乱暴に取り扱って鬱血しているかのどちらかですが、輸入品の場合放血時に暴れるのがかわいそうという理由で電気ショックを使う場合があり、この場合は体内に血液が残ることがあります。

Q:輸入品はほとんど業務用というのは本当ですか?
A:おもに業務用ですが、最近、量販店で値段の安い冷凍の焼き鳥串や骨付き肉のぶつ切り等は輸入品が大半になりました。

Q:加工品の国産品と輸入品の見分けかたは?
A:表示をしないと見分けられませんが、気になる場合は店員におだずね下さい。

★鶏肉の品質について
Q:皮の表面に黒いつぶつぶがあったり、レバーの表面に白いつぶつぶがあったりするが大丈夫?
A:皮の表面に黒いつぶつぶがあるのは、羽毛の色素か羽毛が折れたときの毛根の残り、もしくは皮膚に傷がついていることが考えられます。レバー表面の白いつぶつぶは肝臓の病気と考えられます。どちらにしても食品はおいしそうに見えることが大切。召し上がらない方が安全です。本来このようなものは食鳥検査で廃棄することになっています。

Q:最近の鶏肉はぶよぶよしていますが原因は?
A:正確には現物を見ていないといえませんが、飼育日数が短い(50日まで)ので肉のしまりが足りないからだと思われます。食鳥検査が行われるようになってからは内臓の除去後、丸どりの氷水冷却を行っていますが、水温が高いとき、肉に良く水分がついてしまうときに、ぶよぶよになってしまうと考えられます。

Q:鶏の骨の太さに差があるのはどうして?
A:日齢の違い、性差、品種などで当然差がでます。日本ではむね肉に比べ、もも肉が好まれるので、ももを大きくしようとしています。ただし骨が肉の大きさと比べて細すぎると、食鳥検査の際に排除されるので、カルシウムを強化して骨の太い鶏にするのが最近の傾向です。

Q:内臓(肝臓;レバー)で変色したものがあったが大丈夫?
A:いわゆる脂肪肝でしょう。法的には強度の脂肪肝は排除されますが、病的な脂肪肝かそうでないかの区別は不可能です。例えば、フォアグラはその最たるものです。

Q:鶏肉の色が濃いものと薄いものがありますがその違いは?
A:使用する飼料で若干違うことがありますが、栄養的な違いはありません。

Q:朝びきは本当に毎日処理されているのですか?
A:早いところでは朝の2時頃に鶏を取りに行き、早朝から処理しています。

Q:ひき肉の中に脂身はどのくらい入っているの?
A:牛、豚肉は飽和脂肪のため、脂肪はすぐ固まりますが、鶏肉は不飽和脂肪酸のため、すぐには固まらず流れだしてしまうので、表示は難しいです。

Q:大安売りしているむね肉をみかけますが、安心して購入できますか?
A:日本ではむね肉よりももも肉が良く売れるため、むね肉が余って困るので、損を覚悟で安売りにしているのが現状です。品質的には他のものと変わりません。

Q:鶏を長く飼育するとどうなりますか?またどうやったら見分けられるの?
A:100日齢と60日齢では大きさはさほど変わりませんが、100日齢のものは肉質がかたくなります。食感や味を重視する場合は長期に飼育したものを。早く出荷したものは肉質がやわらかく、脂肪のつきも少なくなっています。

Q:卵を生む鶏と肉用の鶏は違うの?
A:昔、メスは産卵用、オスは肉用に育てられていましたが、現在は肉用の専用品種があります。体質が強く生産性が高いので、品質管理がしやすく安価に供給できるのが特徴です。

Q:地鶏の値段が高いのはなぜ?
A:普通よりも飼育期間を長くしたり、飼料を工夫したり、名古屋コーチンのように、そもそも育ちが遅く120日もかかるものがあり、コストがかさむのです。

Q:地鶏がかたくておいしくないという人にはどのような料理法が向いていますか?
A:鶏料理としておなじみの唐揚げは、肉をかたくしてしまうので、身のしまった地鶏には向かない料理です。料理によって地鶏と普通のものと使い分けると良いでしょう。

Q:親どりや丸どりが買えなくなりましたがどうすれば良いでしょうか?
A:親どりは脂のノリや歯ごたえが良くおいしいのですが、若どりに慣れている人にとっては肉がかたく感じられるようで、人気があまりありません。ほとんどが加工用になっています。
 丸どりに関しては量販店で売ることはできないので置いてありませんし、専門店でも人気がないので店頭には置かなくなりました。別に注文すると売ってくれます。


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