Q1:お肉になる鶏(ブロイラー)と、卵をとる鶏(産卵鶏:さんらんけい)の育て方はちがうのでしょうか? そのときにどんな工夫をしているのでしょうか?
A1:ブロイラーはおいしいお肉がつくように、産卵鶏は卵を生むためにということで、エサのあげ方など、育て方が少しちがいます。そのため、病気にかからないように予防接種をしたり、清潔な畜舎(ちくしゃ)で飼ったり、栄養の多いエサ(飼料)をあげることなど、たくさんの工夫をしています。
ちなみに平成11年に日本で生産した卵は約2,518,000tです。あまりにもたくさんすぎてピンとこないかもしれません。わかりやすくいうと、「日本人は1年間で1人が17kgずつ食べている」と考えてください。世界の国々の中でも、日本人は特に卵好きといえます。
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・畜産ZOO鑑((社)中央畜産会)
「ぼくにも鶏、飼えるかな?」
Q2:鶏の種類にはどんなものがありますか?
A2:数えるのがむずかしいくらいたくさんの種類が飼われています。鶏はおもに「卵をとるための鶏」と「お肉をとるための鶏」にわけることができます。
お肉になる鶏のうち、有名なものにはブロイラーやコーチンなどがあります。卵をとる鶏では、白色レグホーン、ロードアイランドレッド、横斑プリマスロックなど、こちらもさまざまです。
ほかにも、鳴き声をたのしむ長鳴鶏、闘鶏用のヤケイなど、食用以外の鶏もいます。
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・畜産ZOO鑑((社)中央畜産会)
「青色卵を産む鶏?【鶏の品種】」
Q3:卵を生む鶏はどんなところで育てられているの?
A3:卵を生む鶏は「養鶏場(ようけいじょう)」で飼われています。そこで毎日エサを食べ、卵を生んでいます。鶏は朝のうちから卵を産むので、農家も早起きして卵を集めます。そのとき、鶏の健康状態やエサの食べ方などをよく見てチェックしています。
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・畜産ZOO鑑((社)中央畜産会)
「卵はいつ集めるんだろう【養鶏農家の仕事】」
Q4:卵が食べられるようになったのはいつ頃なのでしょう?
A4:大昔から卵は人間の食料として利用されてきました。大昔は野鳥のたまごを食べていたのですが、そのうち毎日卵を生むように改良した鶏をつくりだし、飼うようになってきました。
約4000年前に南アジア(インド、タイ、ビルマのあたり)で飼い始めたといわれています。
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・畜産ZOO鑑((社)中央畜産会)
「鶏の起源」
Q5:卵はどの季節にとれるのでしょうか?
A5:穀物や野菜のとれる時期は決まっていますが、卵は季節に関係なく、毎日生産されています。鶏は一日一個、卵を生むのです。ただし一年間毎日生むのは無理で、年間に300個ぐらい産みます。
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・畜産ZOO鑑((社)中央畜産会)
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Q6:黄身が二つある卵から双子のヒヨコが産まれることはありますか?
A6:卵からヒヨコが生まれるためには、まず、有精卵(ゆうせいらん:子どもが育つ卵)であることが必要です。無精卵(子どもが生まれない)といわれる卵からはヒヨコは生まれません。
黄身が二つある卵から双子のヒヨコが育った例は、途中までは確認されていますが、実際に生まれた例は、今まで知られていないそうです。
この理由は、研究者もよくわかっていないそうですが、1つには、卵の中にある気室(きしつ)から酸素をすって育つヒヨコは、双子のときには気室の酸素の量が不足して、育たないのではないかと考えられています。
Q7:卵を生む鶏を育てるとき、問題点はありますか?
A7:1戸あたりの飼育羽数がふえ、農家の数がへってきています。これは農家の規模が大きくなっているといえ、たくさんの採卵鶏を1カ所で飼うことから、病気にさせないために衛生面やにおいに十分に注意しています。
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Q8:鶏の飼われているのが多い県は?
A8:鶏を飼育している農家の多い県は、愛知県、鹿児島県、千葉県。飼っている羽数が多い県は鹿児島県、茨城県、愛知県の順です。日本で一番多く飼われている鶏は「白色レグホーン」という品種です。卵をたくさん産むのが特徴です。
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・畜産ZOO鑑((社)中央畜産会)
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