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食肉加工の材料

 生肉から、ハムやソーセージといった加工品へと変貌を遂げるためには、塩せきという工程が欠かせません。これは、保存性を高める、熟成風味を醸成させる、発色させる、保水性と結着性を強める、味をつけて旨味を引きだすなどの目的で行われます。

 塩せきに必要なものは基本的に、塩、砂糖、香辛料、亜硝酸塩(工業的には亜硝酸ナトリウム)です。ですが歩留まり、製品の保存性、変質防止などを考慮し、多種類の添加物も同時に利用されています。
 家庭でつくる場合、手に入れにくいのは亜硝酸塩です。岩塩などの自然塩に、微量に含まれていますが、発色よく仕上げたいときには、硝石(硝酸カリウム)を使います。硝石は薬局で手に入れることができます。

加工に必要な材料と特徴
材料の名称 特徴・使い方
保存性を高める、保水性と結着力を強めるなど、基本中の基本となる材料。昔は塩だけで保存性をもたせていたため、食肉の重量の50%も使われていた。今では2〜2.5%が普通。
自然塩に含まれる微量の硝石には発色効果があるため、本来は精製塩よりも岩塩などが適している
砂糖 肉質をやわらかく、味をまろやかにする(塩かどをとる)
香辛料 芳香性や刺激性をもつ種子、葉、根などを乾燥させたり、粉末にして使う。食肉の臭みを消し、香りと風味を加える役割がある。
詳しくは「そろえたい香辛料」のページへ
亜硝酸塩(亜硝酸ナトリウム、硝石) 食品衛生法上では発色剤として扱われる。肉色をピンク色に発色させ、ボツリヌス菌などの増殖を抑えて保存性を高めてくれる。
特有の風味をつけてくれるので、製造には欠かせないが、最近では消費者の要望もあり、添加しない製品もある
添加物 発色剤、合成保存料、合成着色料、酸化防止剤などがある。食品衛生法で、表示の義務がある添加剤を定めている。
取り扱いには専門知識を必要とするので、市販用の加工品を製造する施設では、「食品衛生管理者」の資格をもった人をおかねばならない