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食肉加工の道具

 畜産物を加工するのには、さまざまな道具が必要になります。それでも、専用のものをすべてそろえなければいけないわけではありません。家にあるものを使って、自作で工夫するのも、楽しみの一つになります。
  ここでは、食肉加工で特別に必要な道具のみ、紹介します。



加工に必要な道具と特徴
道具の名称 特徴・使い方
ケーシング 挽いた食肉を詰める袋。昔から羊の小腸、盲腸、豚の小腸、大腸、直腸、膀胱、胃などを塩漬けして使う、天然ケーシングが使われてきた。現在では、人工ケーシングとよばれる合成素材もある。
天然ケーシングはそのまま食べられるが、ほとんどの場合、人工ケーシングは食べられない
肉挽き器 食肉などを細かく挽くための道具で、手動も電動も市販されている。ミートチョッパー、ミンサー、フードカッターともいう。ペースト状にしたいときは、フードカッターが便利
充填器 挽き肉をケーシングに充填する道具。絞り袋、ソーセージメーカー、スタッファーがある。
絞り袋は手軽で安価だが、作業時に手の温度が伝わってしまう難点がある。ソーセージメーカーは機械的に挽き肉を押し出し、充填する。ミートチョッパーに直接装着できるものもある。スタッファーは大型なので、大量のソーセージづくりに便利
浸透性セロファン
さらし
タコ糸
ハムなどの整形に使われる道具。
浸透性セロファンとさらしは、水や煙を通す素材であることが大切。ラップフィルムはどちらも通さないので使えない。
タコ糸は、さらに形を整えるのに使われる。タコ糸のかわりに、ハム用のネットも市販されている
脱水シート シートが水を吸収し、味を逃さずに乾燥させることができる。脱水シートで食肉をくるみ、冷蔵庫にねかせて熟成させれば、湿度の高い日本でも生ハムづくりが可能
スモーカー ソーセージやベーコンの燻煙に使われる。市販品もあるが、一斗缶やレンジパネル、段ボール箱などでも代用できる(食肉加工の流れ「乾燥・燻煙」を参照)
スモークチップ
スモークウッド
スモークチップはサクラやナラ、ヒッコリーなどの木材をチップ化したもの。直接火をつけずに金属製の皿(スモーク皿)にのせ、下から加熱する。スモークウッドはパウダー状の木材を固めたもので、少しずつ燃えながら煙をだし続ける
ガーゼ みそ漬けなどで、食肉をくるむのに使う
食肉用温度計(ミートサーモ) 食肉に刺し、内部の温度を測る

写真提供:自然流ハム・ソーセージ・燻製(著者:井草正、撮影者:小倉隆人 農山漁村文化協会)